行政書士 丸山法務事務所

知的資産経営報告書、知的財産権管理、事業承継プラン作成など各種相談承ります。
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知的資産経営報告書作成

☆知的資産とは

 会社を経営するには経営理念の他に、自社商品についての知識、取引先・金融機関との良好な関係、会社利益のために働く社員、社員の持つ技術、などが必要です。しかしほとんどの社長さんはそれらのことを特に意識しないで普通に使いこなしておられます。
 知的資産とは、このように会社経営全般にわたって使われているものです。それらのものは一部を除きほとんどの物が目にみえません。社長さんの頭の中にはちゃんと存在しているのだけれど他の人には見えなかったり、ごく一部だけが見えたりします。それでも社長さんが全て分かっているからよいではないかということで今までやってこられた会社がほとんどだと思われます。

 しかし、本当に社長さんが全て分かっているから、他の人にはわからなくてもよいのでしょうか?

 例えば、社長さんに何かあったときは社長さんの頭の中に存在していた事柄は誰にも判らなくなってしまい、闇の中に消えてしまうことになりかねません。

 また、何もなくても、社長さんの頭の中にあるものがわからないと社長さんの指示の本当の意味がわからなくて社長さんの思っている方向と違う方向に進んでしまいます。本当は大切な仕事なのに、つまらない仕事をしていると思ってモチベーションが下がったり、自分の仕事の大切さがわからなくて肝心のところでしくじったりすることがあります。

人は自分の目的がはっきりしている方が行動しやすいものです。社員が自分の仕事の目的を認識できていると、モチベーションが上り仕事の効率が良くなります。

 

○知的資産とは、 知的財産・技術・人材・組織力など 財務諸表には表れてこない目に見えない経営資源の総称を指します。知的資産は、企業の本当の価値で、企業競争力の源です。

 

  会社には様々な知的資産があります。下記は、知的資産の分類方法の一つです。自社の知的資産に当てはめてお考えください。 

人的資産:従業員が退職時に持ち出す資産・・・・・・ノウハウ、モチベーション

構造資産:従業員の退職時に企業に残る資産・・・・・・組織の柔軟性、企業文化

関係資産:企業の対外的関係に付随した全ての資産
                        ・・・・・・顧客満足度、供給業者との関係

<中小企業のための知的資産経営マニュアルより>

 

 ☆知的資産経営とは

○知的資産を経営資源として認識した経営が知的資産経営です。

○知的資産経営は、まず知的資産があるという認識を持つことから始まります。

 

例えば、従業員が退職するとなくなる知的資産(人的資産)を会社に残す(構造資産)工夫があげられます。

 従業員が行ってきたさまざまな工夫がその従業員の退職で消えてしまうのは従業員本人にとっては残念なことですし、会社にとっても大きな損失です。業務にかかわる大切なことは引き継がれますが、1人々が行ってきた工夫というものは引き継がれにくいものです。しかしその様な工夫の積み重ねが大きな成果のきっかけになっていることがあります。

 

人的資産を構造資産に変換する取り組みが必要です。そのためには会社にどんな人的資産があるのかを知らなくてはなりません。

 企業経営は、知的資産なしには成り立たちません。今までにも知的資産経営という言葉を意識しないで知的資産経営をされてきた会社がほとんどです。しかしこれからは意識して知的資産を効率的に使った経営を行なう必要があります。

 少子化による国内市場の伸び悩み、新興国の台頭による価格競争などのなか、企業が勝ち残っていくためには、差別化を図って競争で優位に立たなければなりません。そのためには知的資産を効率的に活用することが不可欠です。

 

知的資産経営は特別な施設や人員を必要としないので、小さなコストで他社との差別化を実現することができます。まさに中小企業にとってうってつけの手法です。

 

知的資産を経営に活用することは、中小企業にとって不可欠の戦略です。知的資産経営を継続することで、今まで気が付かなかった自社の強みや弱みが明らかになり、経営の質や企業価値を高めることができます。

 

 知的財産権、知的財産、知的資産、無形資産の関係は次のようになります。

 知的資産

<中小企業のための知的資産経営マニュアルより>

 このようなそれぞれの会社の強み(知的資産)をしっかりと把握し、活用することで業績の向上や、会社の価値向上に結びつけることが「知的資産経営」なのです。

 

☆知的資産経営報告書

○知的資産の見える化

 企業の事業活動には、技術・人材・ノウハウなどが必要で、その形態や内容はそれぞれ違います。その違いが他社との差別化を生んでいる理由であり、また知的資産でもあります。その知的資産を活用した経営が、知的資産経営です。それらの知的資産の認識・評価を行い、将来的にどのように活用していくかを目に見える形で示すものが「知的資産経営報告書」です。

 

 ○自社のこと、今後の事業展開などを知らせます。

 会社には様々なステークホルダー(得意先・金融機関・取引先・従業員など)がいますが、その人たちに会社の情報や社長の理念がちゃんと伝わっていないことがよくあります。そのために意思の疎通ができず、金融機関や従業員との関係がうまく行かなくなってしまったり、取引先も安心できなかったり、という状況が生じてしまいます。

 知的資産経営報告書を作成することは自社のことをステークホルダーに理解してもらう、また就職希望者に知らせることで、優秀な人材の確保にもつながります。

 

 ○なぜ知的資産経営報告書が必要なのか

 我が国では、少子高齢化の影響やグローバル化により、今までの利益モデルが通用しなくなりつつあります。こうしたなかで、会社が活力を維持していくためには、他社との差別化をはかることが必要です。知的資産経営報告書で、自社の知的資産にこだわり、これら知的資産を活かすことで差別化をはかります。

 

 ○行政機関の取り組み

 経済産業省が2005年10月に「知的資産経営の開示ガイドライン」を公表しました。近畿では、近畿経済産業局が「知的資産経営報告書」を広めるために各地で活動しています。

 京都府では、知的資産のことを、「知恵の経営」と呼び、「知恵の経営報告書」を評価、知事名での認証を行っています。認証された企業には無担保融資や随意契約により商品を優先買入することができる、などの優遇策が条例化されています。

 

 ○変わる金融機関の意識

 金融機関が中小企業向け貸出の審査項目として、3年前より特に重視するようになったことです。

 ・業界での評判(51.3%)

 ・技術力(40.7%)

 ・代表者等の資質(45.4%)

<中小企業白書2005年版:複数回答可のため合計は100%を超えます>

 

○知的資産経営報告書の作成によって

 過去から現在の実績、現在から将来の中期的な見通しを明らかにすることで、企業のこれまでの実績やこれから目指す方向をより明確に説明することができます。

 知的資産経営報告書を作成・開示することによりステークホルダーは、それぞれの立場で中期的な見通しを評価することができます。また中期的な見通しを明らかにすることにより、経営者の意識が変わり、その変化が会社の実績にも反映されてきます。

 

 今までのように財務諸表だけで評価するのではなく、企業の本当の力を評価する動きが本格化してきています。知的資産経営報告書は、企業の未来を語るものです。

○企業価値の評価

企業価値の評価

 

知的資産経営報告書の効果

 知的資産経営報告書を作成・開示した各企業の実例の一部を紹介します。

①取引金融機関からの無担保融資枠の拡大

②知的資産経営報告書を開示後4ヶ月間で20社を超える上場企業からのアプローチ。そのうちの一部で契約が成立

③知的資産経営報告書を目にした大学院学生からの応募によって優秀な人材を確保

 <「知的資産経営のすすめ」近畿経済産業局発行より一部抜粋編集>

○知的資産経営報告書に記載すること

①社長の経営理念・経営哲学

②現在の経営戦略

③事業・商品案内・業界内の位置

④会社の強み・弱み

⑤これからの事業展開・経営戦略・事業計画

⑥技術力や優れた人材といった差別化の源泉等の会社概要

 これらを分かりやすいストーリーで記載します。知的資産経営報告書の構成は自由ですが、自社の思い込みだけではなく、客観的かつ信頼できるデータに基づいて公正に作成することが必要です。また、誰に向けて開示するかを考慮することが重要です。

 そのため、国家資格者などの外部の専門家に作成や作成支援を依頼することにより、社外の人にも理解しやすい信頼性の高い報告書ができます。

 

○知的資産経営報告書の作成、作成支援(お手伝い)を承ります

 ◎知的資産経営についてのご相談は

 メールや電話などでご予約ください。1回目の面談でのご相談(1時間)は無料です。当事務所が入居しているビルには、専用の会議室(予約制)があります。完全に独立した、プライバシーが保たれた空間でお話いただけます。ご希望の方はその旨お申し付けください。

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